アウラ（AURA）製アルトリコーダーです。
　アウラは、1951年、オランダのリコーダー製作家 ハンス・コルスマ（Hans Coolsma、1919〜1991）が、ユトレヒトに彼のリコーダーワークショップを設立し、スタディーラインとして製作を開始したモデルで、F.ブリュッヘンが使用したことでも有名です。
　本楽器の状態は、よく手入れされており使用感は少なめです。サムホール（親指穴）に象牙のリングが入っている為、削れ防止になるだけでなく、引き締まった高音域が出ます。
　パリサンダーは黒檀に次ぐ密度で、ソロ演奏向きのやや硬質で華やかな響きが特徴ですが、 この楽器はその特徴を持ちつつも、ヴォイシングが広めの為、やや柔らかい響きを出すこともできますので、アンサンブルでもなじみが良い印象です。音質は明るさと深さを供え、音量はやや大きめ。タンギングへの反応はよく、程よくツヤ感のコントロールができますので、バロックはもちろん、現代曲を演奏する際にも、広がりのある表現が可能です。

調子：in F、A'=442Hz
運指：バロック
材質：パリサンダー（Palisander）、象牙サムリング
重量：260g
製造年：1987年頃
付属品：ハードケース